2015年7月8日水曜日

テストの終わりとは?

よくこんな相談を持ち掛けられます。
「どこでテストを終えればよいのか?」
「品質の可否はどこで見極めればよいのか?」

実は、これは見当違いな質問に思えます。
なぜならば、テストは極めて能動的な行為であるからです。
正確に言うならばテストに終わりはありません。理論的には、いつかは、どこかのポイントで終わりを迎えることになると思いますが、そこまでに到達するには天文学的なテストケースを導き出さないとならないでしょう。
もちろん、これは現実的ではありません。

では、最初の質問にあえて答えるとするならば、テストの終わりはどこにあるのでしょうか。
テストの終わりははじめに決めておくべきことなのです。
別の表現を借りるならば、この答えはテストの方針です。品質のスコープと着地点を明確にしておかなければ可否の判断などできないのです。

しかし、ある人は 「それでは、本当に品質をクリアしているのか判断できないではないか。」 と言うかもしれません。
合理的な根拠をもった指標を決めないと、こういう意見がでるのも当然だと思います。さらに言うならば、テストのモニターを怠っているからこその感覚だとも言えます。

もう一度言います。テストは極めて能動的な行為なので、テストをこなしさえすれば品質を稼げるという発想は止めるべきです。
システムやソフトウェアに完璧な状態などあり得ないのです。そのためにポイントを明確にした品質の観点や領域で少しでも指標に近づく努力に力を注ぐべきなのです。

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